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東アジアウナギ資源協議会の第一回鰻川計画ワークショップが開催されました!
9月24日(土)に東京大学本郷キャンパス山上会館で、東アジアウナギ資源協議会の鰻川計画の第一回ワークショップが開催されました。当NPOは、本ホームページの新着情報でお知らせしておりますとおり、延岡市の沖田川でシラスウナギの採捕を行っていることから、本ワークショップに出席し、現状と今後の展望等についての発表並びに協議に参加しました。今回のワークショップには、協議会の会長である塚本教授を始め、鰻川計画の統括責任者である東京大学大気海洋研究所の青山先生や、シラスウナギのデーター分析等を行い新たな知見解明を行っておられる、東京医科大学や北里大学、東京大学農学部、九州大学のそれぞれのウナギ研究の第一線の先生方、さらには日本鰻協会、遠くは鹿児島種子島伊原川で20数年にわたってシラスウナギの調査に協力されておられる中種子町しらすうなぎ採捕組合の面々と総勢22名の出席者でした。会議では、各河川での採捕の現状と課題が発表されました。特に相模川では、この2年間では、これまで1月〜4月に比較的多く獲れていたシラスウナギが6月と7月に大量に採捕されたとの報告は、新たなシラスウナギの来遊時期をめぐっての知見と論議に一石を投じるデーターとして興味深いものでした。なお、当NPOが今年2月から8月まで実施している中でも、5月と6月が3月4月に比べて多くのシラスウナギが採捕されております。今後の計画では、1.科学的な論議に耐えるシラスウナギ接岸量の継続的なモニタリングを実施する。2.河川および周辺水域での研究展開を計り、社会一般における知名度の向上を目指す。3.周辺住民を服務ステークホルダーを巻き込んだウナギ保護活動を開始し、漁業も環境破壊もないサンクチュアリとする。ことが確認されました。当NPOセーフティー・ライフ&リバーの活動も本鰻川計画の重要な位置付けにあることから、ウナギの環境保護と保全に努め、本県のみならず日本いな東アジア一帯の重要な水産資源であることの啓蒙普及に努めていくことを強く実感した次第です。なお、この会議の前に、東大総合研究博物館で開催中の「ウナギ展」を見学しました。遠くマリアナ諸島西方域で採捕された天然ウナギの卵や今から90年も前に大西洋のサルガッソー海でデンマークのヨハネス・シュミット博士によって発見されたヨーロッパウナギのレプトケファレスが展示されており、大変興味深く時間の経つのを忘れて見入りました。ご覧いただいていない方は是非この機会に足を運ばれウナギの不思議について学ばれることをお薦めします。なお、この展示会は、この後、フランス、デンマーク、オランダ、台湾と世界中を回り、日本に帰ってくるのは2014年とのことです。ちなみに入場料は無料です。(文責:田中義久)
[2011年09月26日]